株式取引は【特定口座】【一般口座】【NISA】どれがいい?

 
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最近お客様から、

「株式取引を始めようと思うけど、【特定口座】【一般口座】【NISA】のどれがいいかな?」

というご質問を相次いでいただきました。

それぞれについて、申告の手続きの面から一長一短についてお話したいと思います。

 

特定口座の場合

「特定口座」とは、1年間の損益を証券会社が集計し、それを「年間取引報告書」という書類にまとめてくれる証券口座です。

さらに、売却益については、税金をあらかじめ計算して引いてくれるかくれないかで、「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」に分かれます。

「源泉徴収あり」の場合は、すでに税金計算をしてくれていますので、確定申告をしなくてもよいというメリットがあります。

一方で、売却損失が出ている場合は、確定申告をすることで他の証券口座での売却益や配当金と相殺をしたり、来年以降に持ち越したりすることができますが、これを忘れてしまうと、せっかくの特典(相殺や繰越)が受けられないというリスクもあります(後述しますが、その点に関しては特定口座の「源泉徴収なし」や一般口座の方が優れています)。

「源泉徴収なし」の場合は、売却益については税金計算が行われていませんので、確定申告をする必要があり、その点は後述の一般口座と同じです。

 

一般口座の場合

一般口座は、特定口座や後述の「NISA」口座で管理していない上場株式等を管理する口座です。

こちらは、証券会社が1年間の損益を集計してくれるわけではなく、自分で集計をする必要があり、その面倒さがデメリットではあります(過去に何回も売り買いしているのであれば、平均の購入単価を自分で割り出さなければならないという面倒くささもあります)。

しかし、損失が出ており、最初の確定申告でその申告を忘れていたとしても、後からやり直しも可能であるというメリットがあります。

 

NISA口座の場合

NISAとは、最長5年間・毎年120万円までの投資額であれば、売却益や配当金が非課税となる制度であり、そのことが他にはないメリットです(ほかに【つみたてNISA】や【ジュニアNISA】などもありますが、ここでは割愛します)。

また、確定申告をする必要がないというメリットもありますので、確定申告が面倒だという人にも向いています。

ただし、売却益や配当金が非課税となる一方で、売却損を通常の株式取引のように他の証券口座での運用益と相殺させたり、来年以降に持ち越したりすることができないというデメリットもあります。