購入代金にポイントを充当した時の経理処理

今日から「マイナポイント事業」が始まります。

手続きが完了していれば、キャッシュレス決済手段(クレジットカード、QRコード決済、電子マネーなど)で買い物をしたり、チャージしたりすると、最大5,000円分のポイントが付与され、次の買い物で使用することができます。

マイナポイントだけでなく、キャッシュレス決済手段やポイントカードなどを持っていると、買い物で使用できるポイントが付与されることが多いです。

このポイントを買い物の代金に充当した場合の経理処理についてお話したいと思います。

 

ポイントが付与された経緯によって処理が異なる

使用するポイントが【事業経費の支払いで付与されたもの】か【プライベートの支払いで付与されたもの】かで扱いが異なってきます。

 購入代金: 100円(事業経費)
 ポイント:△  10円
 支払金額:   90円(社長のポケットマネーから支払い)

このような買い物を例に解説したいと思います。

事業経費の支払いで付与されたポイントを使用した場合

事業経費の支払いで付与されたポイントについては、【事業収入】として処理する必要がありますので、上の買い物であれば、【事業収入】と【事業経費】の両方を会計処理で表す必要があります。

借方 貸方
経費 100 雑収入 10
    事業主借 90

※会社の場合は【役員借入金】など。以下同じ。

また、便宜的にポイント使用後の支払金額で計上しても構いません。

借方 貸方
経費 90 事業主借 90

 

プライベートの支払いで付与されたポイントを使用した場合

プライベートの支払いで付与されたポイントは、【事業収入】に計上する必要はありませんので、次のような処理になります。

借方 貸方
経費 100 事業主借 100

 

ごっちゃになっている場合は少し工夫が必要

ポイントの付与経緯が、【事業経費の支払い】も【プライベートの支払い】も混じっている場合(または事前にそれが想定される場合)は、少し工夫が必要です。

【事業経費の支払い】でポイントが付与された時だけ、次のような処理をします(【プライベートの支払い】で付与された場合は不要)

借方 貸方
事業主貸 10 雑収入 10

 

そして、支払時はポイント充当前の金額で経費を計上します。

借方 貸方
経費 100 事業主借 100

 

また、1回の買い物で、【事業経費の支払い】も【プライベートの支払い】も混じっており、それでポイントが付与された場合は、支払金額に応じて按分する必要もあります。

 

まとめ

【事業経費の支払い】でポイントを使用する場合の処理方法は上の通りですが、それが面倒だという方は、【事業経費の支払い】ではポイントを使わないというのも1つの方法です。