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一次相続の財産分けは何を重視する?

2025.04.17

前回のブログ記事(一次相続が終わったら取り組みたい二次相続対策3選)からの続きです。
(先にこの記事を書いておくべきでしたが・・・)

両親のうち一方が先に亡くなる「一次相続」での財産分けで何を重視すべきかについて書きたいと思います。
よく重視されるのが、最初に述べる「税金面」ですが、それがどの家族にとっても必ずしもいいとは限りません。

1.税金面を重視する

やはり一番気にされる方が多いのが、

税金(相続税)的にどういう分け方が一番有利になるか

という点です。

配偶者が相続で財産を取得した場合、その取得額が次のいずれか多い方までであれば、配偶者については相続税がかかりません。

  • 【法定相続分】(相続人が配偶者と子供という構成なら、2分の1)
  • 1億6千万円

(ただし、遺産分割協議が終わっていて、相続税申告をしないと無税にできません。)

この制度を最大限活用すれば(つまり配偶者が全部または大部分の財産を取得する)、相続税をゼロまたはかなり少なくすることも可能です。

ただし、目先の税金だけにとらわれていると、二次相続の時に痛い目を見ることがあります。

【配偶者自身がもともと持っていた財産】+【一次相続で配偶者が取得した財産】に対して相続税がかかり、しかも二次相続では相続人の人数が一人減っているからです。

そのため、一次相続・二次相続トータルの相続税が少なくなるように考えるなら、配偶者が相続する財産はなるべく少なくするのがセオリーです。

なお、わざと配偶者が相続する財産(特に預貯金)を厚くし、それを軍資金に二次相続に備えた相続税対策をするというのも一つです。
(詳細は前回のブログ記事(一次相続が終わったら取り組みたい二次相続対策3選)をご参照ください。)

2.生活面を重視する

とは言え、節税のために配偶者が相続する財産を極限まで少なくしようとすると、残された配偶者が生活に困るということも起こり得ます。

そのため、残された配偶者の財産が潤沢でない限りは、配偶者が余生を安心して過ごすための財産は残してあげる配慮は必要かと思います。

  • 自宅
  • 預貯金(生活費のほか、将来介護施設に入るつもりなら一時金も確保しておくと良いです)
  • 収益を産む財産(賃貸不動産、株など)

なお、配偶者が比較的お若く、二次相続まで時間的な余裕がありそうな場合は、多めに相続しておいて、ゆっくり相続税対策をするというのもアリです

3.手間を重視する

手間という観点から言えば、相続手続きの手間が多い財産(不動産、株など)お子さん方が相続することで、二次相続における手間を減らすことが可能です。

また賃貸不動産などは管理の手間がかかるため、その手間が配偶者にかかることを避けたいなら、やはりお子さん方が相続した方がいいかもしれません。

まとめ

当事務所の相続税申告業務では、中間報告の際に、一次・二次トータルの相続税をシミュレーションし、トータルの相続税を安くするにはどのような配分が良いかの説明を標準でおこなっております(配偶者の方の財産額をお教えいただくことが前提ですが)。ただし、それが配偶者の生活面や手間の面から見ても最適であるとは限らないので、注意が必要です。

松尾 大輔
執筆者

松尾大輔税理士・行政書士事務所

代表税理士・行政書士 松尾 大輔

  • 税理士(近畿税理士会大淀支部所属 登録番号125661)
  • 行政書士(大阪府行政書士会北支部所属 登録番号20262222)
  • 宅地建物取引士(登録番号(大阪)第125765号)
  • 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • 合同会社MTOコンサルティング 代表社員
  • 中小企業庁 認定経営革新等支援機関
経歴
  • 愛媛県四国中央市に生まれる。父の仕事の都合で、愛媛県松山市で3歳から高校卒業まで過ごす
  • 大阪市立大学文学部卒業
  • 税理士試験合格
  • 兵庫県姫路市内の会計事務所に就職。主に法人の巡回監査を担当する傍ら、相続税申告業務にも携わる
  • 大阪府茨木市内の資産税専門の税理士法人に転職。年間20件ほどの相続税申告を担当する傍ら、相続税シミュレーションや相続対策の提案、公正証書遺言の作成支援、法人の巡回監査も担当する
  • 大阪市北区にて松尾大輔税理士事務所を開業
  • 松尾大輔行政書士事務所を併設
  • 現在地へ事務所移転

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