会計ソフトへの入力はCSVファイルの取り込みがおすすめー弥生会計の場合

みなさん、会計ソフトへの入力はどのようにされていますか?

  • 1つ1つ仕訳を入力している。
  • 「仕訳辞書」(定型の仕訳パターン)を使っている。
  • 会計ソフトとネットバンキング・クレジットカードデータなどを連動させている。

様々な方法があり、いくつかを組み合わせて使うことが多いかと思いますが、もう1つ、私がおすすめする方法があります。

それが、「エクセルのCSVファイルを会計ソフトに取り込む」方法です。

 

CSVファイルを会計ソフトに取り込むメリット

エクセルで付けている資料を会計ソフトに取り込める(二度打ちしなくていい)

エクセルで付けている資料があれば、それを取り込み用に少し加工・設定しておくことで、会計ソフトに取り込むことができます。

  1. エクセル資料を作成し、
  2. 同じ内容をまた会計ソフトに打ち込む

といった、いわゆる「二度打ち」をしなくて済みます。

たとえば、こんな資料が取り込めます。

  • 現金出納帳、経費帳・経費精算書など
  • 預金データ(ネットバンキングからCSVで切り出し)
  • クレジットカードデータ(ネット明細からCSVで切り出し)
  • ETC利用明細(ETC利用照会サービスからCSV切り出し)
  • 売上台帳
  • 仕入台帳

税理士に依頼するなら会計ソフトを持たなくてよい

会計ソフトと各種データを自分で連動させるとしても、そのためにはまず会計ソフトを買わなければなりません。

会計ソフトもピンキリですが、だいたいどこも毎年数万円程度かかります。

一方、エクセルでデータをまとめているなら、あとは取り込むだけなので(その前に多少の加工は必要かもしれませんが)、エクセルデータを税理士にわたして、それを税理士が持っている会計ソフトに取り込んでもらえれば、入力がだいたいできます。

慣れている税理士なら、データさえもらえれば、すぐに取り込み・入力が完了します。

そのため、会計ソフトを毎年買っていただく必要はありません。

 

取り込み用のフォーマット(弥生会計の場合)

弥生会計の場合で、取り込み用のフォーマットを紹介します。

A~Y列に内容を入力していきます。

内容 備考
A 入力形式 【2000】で固定
B 空欄  
C 空欄  
D 日付 「2020/9/30」という形式で入力すると楽です。
E 借方勘定科目  
F (借方)補助科目 設定していなければ空欄でOK
G (借方)部門 設定していなければ空欄でOK
H (借方)税区分  
I 借方金額 税込
J (借方)消費税額 「=INT(I2*10/110)」という関数を入れておく自動計算してくれます。
K 貸方勘定科目  
L (貸方)補助科目 設定していなければ空欄でOK
M (貸方)部門 設定していなければ空欄でOK
N (貸方)税区分  
O 貸方金額 税込
P (貸方)消費税額 「=INT(O2*10/110)」という関数を入れておく自動計算してくれます。
Q 摘要64文字まで 取引内容と取引先名を必ず記載するようにしましょう。
R 空欄  
S 空欄  
T 仕分データ 【0】で固定
U 空欄  
V 空欄  
W 空欄  
X 空欄  
Y 調整 【no】で固定

なお、消費税の区分が対象外の場合も、消費税の金額を計算する関数を入れておいても問題はありません。税区分が対象外なら、読み込んだ際に会計ソフトが自動的に判断します。

このルールで作成したデータをコピーして、新しいエクセルファイルにペーストし、これをCSVファイルとして保存すれば読込ができます。

弥生会計側では、

  1. 仕訳帳で左上の「ファイル」を選択し、
  2. 「インポート」を選択し、
  3. 作成したCSVファイルを選択して「OK」を押せば読込ができます(事前にバックアップしておくと読込ミスしたときに安心です)。

(税理士事務所で会計ソフトに取り込んでもらうなら知らなくてもいいかもしれませんが、取り込みも自分でされる方のためのご参考に)

注意点としては、下記の3点です。

  • 集計用のエクセルファイルに1つ1つ打ち込んでいては手間がかかりますし、会計ソフトに1つ1つ入力するのと変わらない(それならむしろ会計ソフトに入力していく方が楽)なので、エクセルシートの左側に元データをペーストし、そこから読込用のフォーマットに連動するように、関数などを設定しておく(下写真)。
  • そのため、元データの種類ごとに(出納帳、切り出しデータ、売上台帳などごとに)読込用フォーマットを作成する必要があります。
  • 一度読み込んだデータを再度読み込まないように、印をつけておく(前回読み込んだところは色をつけておくなど)。
  • 摘要(Q列)には、必ず取引先名と取引内容を入れる(または自動で入るように関数を入力する)ようにしましょう。入れておかないと、消費税の仕入税額控除の要件を満たしません。

 

まとめ

当事務所でも①ふだんはお客様にてエクセルで処理していただき②それを当事務所にて取り込み③月次報告する、ということを行っておりますし、おすすめしています。
この方法に興味がある、やってみたいというかたは是非お問い合わせください。

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